おはようございます!
税理士の松嶋と申します。
本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。
私のパートは【毎週木曜日】です。
税務調査について分かりやすく
解説していきます。
それでは、第二百一回目。
テーマは、
「調査中でも電話すればいい」です。
元国税調査官という経歴があるため、税理士向けに
税務調査対策セミナーをやらせていただくことが多くあります。
セミナーである以上、受講される税理士は効果的なノウハウを
学びたいと思っていると思いますが、効果的とされるノウハウのほとんどは、
裁決で納税者が勝った事例などを基にしたものです。
このような事例を学ぶことも意味がないわけではありませんが、
残念なことに調査官は法律も裁決も判例も原則としてとして知らない
知っていたとしても都合の悪いものは無視する
このような現実がありますので、悲しいかな上記のノウハウは小手先の
スキルにすぎません。
もっと重要なことは、
税務調査に臨む態度です。
多くの税理士や納税者のように、国税に対して苦手意識を持っていれば、このような
小手先のスキルも使えないことになります。
私自身は全く意識していなかったのですが、税務調査の立会いに同行した際、驚かれる
私の対応の一つに、
国税に対して全く気を遣わないこと
があります。
気を遣わないので、
わからないことがあれば条文を示して回答するよう依頼する
「あまり先の日付にすると、調査が長引きますよ」などと脅されても、
その上司にクレームを言って2か月先の日を調査日として設定する
見せる必要のない私物などの資料については、「協力がない限り見ることは
できませんよね。」と言って断る
こういう対応は至極当然と思っているのですが、調査官の言うことを
素直に聞かないと心証を悪くしてより問題になると思っているのか、
多くの税理士は国税に気を遣って実践しない傾向があるのです。
国税に気を遣ったって税金はまけてもらえませんし、多くの調査官は
納税者とのトラブルを嫌って穏便に済ませようとしますから、
気を遣わずに、わからないことは聞き、協力できないことはできない
と言って何も問題ないのです。
事実、多くのOB税理士は後輩にすぎない調査官に全く気を遣いません。
むしろ、現職時代に要職にあったOB税理士に対しては、調査官の方が
オドオドして気を遣っています。
とは言え、調査官の中には、私が以前立ち会いをした某税務署の
第一統括官(第一統括官は優良申告法人の担当をしていますので、
本来は納税者を尊重する方が多いのですが)のように、
高圧的な態度をとって納税者に圧力をかけてくる輩もいます。
こういう不適切な調査官への対応ですが、納税者に対しては強行的に
振る舞っていても、ヒエラルキーの国税組織の中では必ず頭の上がらない
上司がいますので、
総務課長などより強い上司を使って態度を見直すよう苦情を申し出ればいい
だけです。
一例として、私は携帯電話に国税局の電話番号を登録しており、
どうしても許せない対応があった場合には、
税務調査中、調査官の目の前で国税局の納税者支援調整官に電話をする
こととしています。
クレームは早い方が効果的ですから、このような対応も一考の余地があります。
それではまた来週!!
追伸、
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