おはようございます!
金曜日雑学:リラックス担当、顧問の坂入です。
相変わらずの税務に無関係な雑学です!!!
<TZC112>刀剣について:其の22
(21)山城の国:長谷部国重
(へし斬り長谷部:正宗十哲の一人)
延文年間(1356~1361年)の刀工、「長谷部国重」は、
山城の国(京都)の鍛冶で、相州正宗の門下で「正宗十哲」
の一人に数えられる、南北朝時代の名匠とされています。
脇差や短刀に多くの銘刀が遺されています。
数少ない太刀では、織田信長の愛刀「へし(圧し)斬り長谷部」
が有名です。「へし(圧し)斬り」とは、奇妙な異名ですが、
下の茶坊主「観内」が失策を犯して、信長が手打ちにしようとした
ところ、観内は逃げ出して食膳を仕舞う棚の下に隠れました。
信長は、愛刀の「国重」の太刀で棚ごと上から圧し斬りにしたとこ
ろ、通常は生身の人間を棚毎一刀両断にはなかなかできるもの
ではなく、棚板に国重の刃を押し当てて、力任せに圧して押し切
ったことから、この事件の切れ味の凄さから「圧し斬り長谷部」の
異名が付けられたと伝わります。
二尺一寸四分で遺されていますが、茎を切断して、鍔元に近い
部分の刀身を新しく茎を作る「大摺り上げ」によって、長大な太刀
を打ち刀のサイズに作り直したものだと伝わります。
身幅が広く、反りが三分(約0.9㎝)と極端に浅く、
直刀に近い豪壮な刀となっています。
茎の表に「黒田筑前守」、裏に「長谷部国重 本阿弥(花押)」と
刻まれ、金象嵌銘は、本阿弥光徳の手によるものだと言われ、
本阿弥家は足利尊氏の刀剣奉行を務めた妙本を祖とする刀剣鑑
定の大家で、九代当主の光徳は、徳川幕府公認の鑑定機関である
「刀剣極所:とうけんきわめどころ」
この金象嵌と花押は、鑑定の結果として刻まれたものです。
信長から「黒田如水」に下賜され、「如水」歿後は、息子の「
受け継がれ、代々黒田家の重宝として秘蔵されました。
現在は、国宝指定されています。
評価:圧し斬り長谷部⇒1000万円~
今週は、ここまでです。来週は「千五村正」徳川に祟る妖刀です。
元、5、17 坂入 拝