おはようございます!
金曜日雑学:週末のリラックス担当、顧問の坂入です。
先週で、個人所得税の確定申告期限が終了しました。
個人消費税の期限は4月1日迄ですが、所得税と消費税を
一括に申告済みの方が大部分でしょう・・・。
花見の予定の連絡が舞い込み始めました。
王子の「飛鳥山」、上野の「上野公園」、浅草の「隅田公園」
向島の「隅田公園」、等々が下町の花見ポイントでしょう。
当方事務所の近隣と言えば、皇居周辺の「九段下からぐる
っと千鳥ヶ淵」までが花見ポイントですが、此処の欠点は、
蓆を敷いて座り込めないことでしょう。」
花見の話はここまでにして、本来の「刀」へ・・・。
TZC<105>刀剣について:其の15
(14) 越中の国:郷義弘(正宗十哲の一人)
鎌倉時代末期の元応年間(1319~1321年)の越中の国(富山)の
刀工です。松倉郷右衛門という名前で、刀工としての名乗りが、当初は
「義広」、一度は「善広」に改めて、最終的には「義弘」となっています。
正宗十哲の一人に選ばれています。作風は正宗が完成させた相州伝
を継承し、日本三名工とも呼ばれるに至りました。
徳川幕府の刀剣極所を司っていた鑑定の大家である「本阿弥家」が、
享保4年に編纂した「享保名物牒」では、八代将軍「吉宗」の要請で本阿
弥家は、14振りの郷義弘の刀剣を「名物」として挙げています。是だけの
数が挙げられたのは、郷義弘だけでした。
一般的には「郷と化け物(幽霊)は見たことがない」とも言われ、作刀の
現存が少ないことを意味しています。本人の打った刀剣が少なければ、
当然に希少価値が高まり、偽物が多く作られたことが推測されます。
享保の名物も14振り全てが本物だったとは言い切れないとの評価も残り
ます。
郷義弘の短刀には銘を切らなかったことも、偽作が出回り易く、金象嵌
で「江」と記された刀が数多く遺されていますが、これも茎に銘が切られて
いない無名だそうです。
師匠の正宗共々銘を切らなかったことから、江戸時代に入ってから大量に
偽作が出回ったのだとも言われ、無名ならば本物かどうかの真贋の判断が
出来ないという状況からの結果だったのでしょう。
同時期に、「郷(越中)則重」が存在しました。こちらも「正宗十哲」の一人
に数えられています。「郷義弘」に比べて「則重」は、福井の藤島神社所蔵の
刀剣や愛媛の大山祇神社の薙刀などが現存しています。
*「天下の三名工」とは
信長を継承して天下統一を成し遂げた秀吉は、稀代の愛刀家でもありました。
天下人として君臨した桃山時代、秀吉は、「天下三名工」と称して下記の三人の
刀工を選びました。
1.五郎入道正宗(相模の国:正応~嘉暦年間)
2.郷義弘(越中の国:元応年間)
3.藤四郎吉光(山城の国:正元年間)
評価⇒1800万円~
今週は、ここまでです。来週は「備前長船」を・・・。
31.3.22 坂入 拝