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メールマガジン

8年前以前は黒字にできない

2019年07月18日

おはようございます! 
税理士の松嶋と申します。 
 
 
本メルマガは、皆様が怖い怖い 
とおっしゃる税務調査に対し、 
勇気をもって戦えるノウハウを 
解説しております。 
 
 
 
私のパートは【毎週木曜日】です。 
 
税務調査について分かりやすく 
解説していきます。 
 
 
 
 
 
 
それでは、第二百二十二回目。 
 
 
テーマは、 
 
「8年前以前は黒字にできない」です。
 
 
 
専門的な話になりますが、税務調査では、課税処分の対象になる年分の

 
時効が問題になります。 
 
 
法人税の場合は、 
 
1 原則として過去5年間

 
2 脱税行為がある年分については、更に2年間さかのぼり、7年間 
 
がその対象になります。 
 
 
 
この時効が問題になるのは、時効が成立していない事業年度について、

税務調査の対象になるからです。 
 
 
 
これに加えて、法人税の場合の特例として、繰越欠損金に対する

課税処分については、

過去9年(平成30年4月1日以後開始事業年度分は10年。以下同じです。)

分行うことができるとされています。 
 
 
 
過去の赤字である繰越欠損金は、発生した年度から9年に渡り将来の

黒字と相殺することができますので、その繰り越せる年分に併せて、

課税処分の対象になる年分が9年に延長されています。 
 
 
 
このため、例えば 
 
9年前に1,000の赤字があり、その1,000が繰越欠損金に

なるのであれば、9年前も課税処分の対象になる 
 
ことから、結果として9年前も税務調査される可能性があります。 
 
 
 
ここで問題になるのは、 
 
あくまでも9年前、8年前の課税処分の対象となるのは繰越欠損金に

対応する部分についてのみであるということです。 
 

 
先の例で言えば、1,000の繰越欠損金が発生した9年前は

税務調査の対象になりますが、是正できる金額は繰越欠損金として

申告した1,000が上限となります。 
 
 
 
このため、800の売上もれが9年前にあれば、繰越欠損金は

本当は200(=1,000―800)であると

 
税務調査で国税は是正することができます。しかし、仮に

1,200の売上もれが9年前にあったとしても、 
 
繰越欠損金を0とすることはできても、

200(1,200-1000)の黒字があるという課税処分は

できないのです。 
 
 
 
あくまでも、9年前と8年前は、繰越欠損金を増減させる課税処分が

対象になりますから、繰越欠損金を超えて黒字がある、

という課税処分はできないのです。 
 
 
 
以上を踏まえると、8年前以前の事業年度については、税務調査の

対象になることはあっても、 
 
追加で法人税が課税されることはないのです。 
 
 
税法を読めない調査官の中には、税務調査の対象になることをもって

8年前以前の事業年度についても税金がかかる、などと指導することが

ありますが、それは誤りですので真に受ける必要はありません。 
 
 
 
加えて、法人税が課税されることがないということは、これらの

年度において間違いがあったとしても、ペナルティーに相当する

加算税が課されることもないことになります。このため、加算税を

減免するために行うべき自主修正についても、これらの年度においては

強いて行う必要はないということになります。 
 
 
 
もちろん、過去の繰越欠損金が変わることにより、通常の時効である

5年内の所得金額が変わることがありますので、その場合には、

自主修正を検討する必要があります。 
 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた来週!! 
 
 
 
追伸、 
 
わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール 
は以下のサイトからどうぞ!! 
 
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