おはようございます。
東京税経センターの市村祐記です。
職場によくある「人の問題」について
「人材育成の基本」を踏まえて“あるべき姿”
をお伝えしています。
今回は「上司はこうありたい」というお話です。
ビジネス誌や新聞のコラム、管理職研修など
によくでてくるフレーズに「上司は嫌われてなんぼ」
というものがあります。
確かに責任ある立場の人は、経験も浅く何も考えていない
ような部下の言いなりでは業績アップも見込めないし、
部下の育成も出来ません。
ときには厳しいことも言わなければならないこともあります。
部下に「嫌われることを恐れる」ようでは任務を遂行することなど
できません。
思い返せば、自分が新入社員のときも直属の上司はとても
怖かった記憶があります。最初の上司は元大学の空手部で主将。
手を抜くと怒鳴り声だけでなくゲンコツが飛んでくることも・・・。
(今ではパワハラで大問題になってしまいますよね)
部下はみんな毎日こっぴどく怒られていたし、たまに殴られていたし
「なんてうっとうしいんだろう」って思っていました。
しかし、そんな厳しい鬼上司が、私の御客様からのクレームがあると
真っ先に対応を考えて動いてくれたり、一緒に御客様に謝ってくれたり、
落ち込んだときには居酒屋で朝まで付き合ってくれました。
引越しがあれば頭にタオルを巻いて手伝いに来て
くれたり、結婚式に招待すると酔って演歌をうなって会場を
一瞬のうちにしらけさせました。
で、いつしか自分の同期たちの間では、照れ隠しも含めて
「課長は決して好きではないけど、愛されるべき存在だよな」
なんて言われていました。
3年ほど経って配置転換で
上司が変わりましたが、その上司もやはり厳しかったけれど
「とてもお世話になったな。人間味のあるいい人だったな」と思います。
今思えば、当時(30、40年前)はそのような人が多かったんだとも
思います。
時は流れて、現在は上司と部下をはじめとした様々な職場の
人間関係が非常に繊細で複雑化したように言われています。
例えば、親子の関係さえも30年、40年前とはだいぶ違って、おどろくほど
友達感覚になりました。昔より親密でフレンドリーなコミュニケーションが
あたりまえなっているように、職場の人間関係も時代とともに進化(変化)
するものなのかもしれません。
(今は当たり前の親へ恋愛の相談なんて、昔は出来なかったですよね)
話を戻しますが、
いくら時代は変わっても部下が上司に求める人間像は
・厳しいけれど、思いやりのある人
・会社、職場が好きな人
・一緒に働くメンバーを応援できる人
・自分の仕事に誇りを持っている人
・前向きに一生懸命頑張っている人
・見た目も心も清潔感のある人
このような上司ではないかと思うのです。
本質的なことは何も変わっていないといえるでしょう。
最近、いただく相談の中で
「管理職だから“嫌われて当たり前”だ!」と開き直って、昔のやり方を
「これが常識だ!言われたとおりにやれ!!」と厳しく一方的に部下に
押し付けるばかりで、意思疎通をはかろうとしないベテラン社員の話を
よく聞きます。
残念ながらこのような上司に
職場やメンバーに対する「思いやり」や「愛」は感じられません。
(友達のように何でもありみたいな関係が必ずしもいいとは思いませんが・・・)
“垣根は相手がつくっているのではなく、自分がつくっている”
byアリストテレス(古代ギリシアの哲学者 / 紀元前384~紀元前322)
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに!