おはようございます。
東京税経センターの市村祐記です。
職場によくある「人の問題」について
「人材育成の基本」を踏まえて“あるべき姿”
をお伝えしています。
今回は
「上司が薦める本を読みますか?」についてです。
私が20年以上前に勤務していたある会社では
人材教育にものすごく力を入れていました。
単純に社員がみな若く、さらに
新しい会社で数年の間に急激に組織が大きくなり、
社歴が浅いメンバーでも責任ある立場に
ならざるを得なかったという理由もありました。
そこで、10年間で売上げ100億円の企業に
するための会社のプロジェクトをつくり、その一部に
あの大ベストセラー「7つの習慣」の内容を強制的に
修得するという項目を設定しました。
当初この書籍は正直にいうと、和訳が不自然で
わかりづらく、とても読みにくいという印象でした。
しかし、30名ほどが会議室に集まって、その意味を
理解しながら全員で読み進めるなかで感じた当時の印象は、
驚くほど理にかなっていたということでした。
仕事の進め方も、お客さまとの接し方も、クレーム処理の考え方も
社内のコミュニケーションのとりかたも、仕事の取り組み姿勢も
すべて「この本の考え方を自社の基本とする」という徹底ぶりでした。
最初はなんか押し付けられているようで違和感を感じていましたが、
今考えると本当にためになったと思います。
あれから20余年
毎年のように、ビジネスに関する素晴らしい本がでてきます。
先輩や上司から
「この本すごくいいよ。ためになるよ」
「あの本はとてもわかりやすくて○○について理解できたぞ」
「この本はとてもよかったから、是非読んでおきなさい」
「あの本は、君の仕事の参考になるから読んだほうがいいよ」
といった話もあると思います。もちろん今の時代ですから
あまり強制されることもないでしょう。
私が知る限り、薦められたとしても読む人はわりと少数派です。
何故でしょうか?
おそらく、
読むことの必要性を感じていないからではないでしょうか?
ならば、
何故読む必要性を感じないのでしょうか?
・・・この上司と部下との“考え、目的意識、価値観の差”こそが
人材育成において「ひとつの大きな障害」だと私は考えています。
例えば、仕事上の考え、目的意識、価値観が共有できている
組織は“チーム”にとても近い存在ということが出来ます。
やり方次第で大きな成果を生み出すことだって夢ではありません。
そういった意味では
仕事においての“考え、目的意識、価値観の共有”を職場に
浸透させることができれば、人材育成は大きく可能性が
広がるということができるでしょう。
“人が物を見る時には、ある種のレンズのような物(パラダイム)
が存在し、それが認識、理解、解釈、行動、態度を決めている。
従って、そのパラダイムを転換させることにより、
自分のあり方を大きく変えることができる”
by スティーブン・R・コヴィー(「7つの習慣」の著者)
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに!