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検討なき軽減税率の未来像(2018/04/26)


 

 

 

 

おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第百六十三回目。

 

テーマは、

「検討なき軽減税率の未来像」です。

 

平成28年度税制改正において、

軽減税率

という極めて厄介な制度が導入されることになりました。

 

軽減税率の大きなデメリットとして言われることですが、

軽減税率が適用される品目をどう線引きするか

これが極めて難しいという問題があります。

 

平成28年度税制改正当時の報道では、

給食は軽減税率になるが、学食は標準税率として取り扱われる
ペットフードも人が食べられるという意味では食品であるため、
軽減税率の対象になる

などとよくわからない議論が国会でなされているようです。

 

軽減税率を導入するのであれば、このような不透明な事態は容易に想定される訳ですが、
当の財務大臣は

「混乱はある程度覚悟しなければならない」
「(線引きについて)完璧に準備できない」

などと、無責任極まりない発言をしています。法律は国民の権利を制限したり義務を設けたり
する極めて強硬的なものですから、こんないい加減な形で作られていいはずがないのです。

 

このため、完璧に準備できないなら、

混乱が少しでも小さくなるよう議論を尽くし、その資料を広く公開しておくといった対応を
すべき

です。しかし、このような措置は全くありません。といいますのも、

軽減税率は政治的な妥協の結果として、極めて短期間のうちに改正項目に上がった

というあり得ない状況の下で成立したものだからです。

 

軽減税率に限った話ではありませんが、法律を読んでもよくわからない問題については、

税務署にすべからく判断を投げた方がいい

でしょう。

 

具体的には、税務調査に来られるというデメリットを覚悟して、

1 よくわからない品目についてはいったん10%で申告をする
2 1について、軽減税率の対象になるとして、更正の請求を行う

このような対応が考えられます。こうやれば、明確な質問を避ける税務署も対応せざるを得ませんし、
更正の請求を国税が否認するのであれば、裁決や裁判で明らかにすることもできます。

 

なお、裁判は別にして裁決や更正の請求は無料でできますので、更正の請求や裁決の訴えを起こして国税の仕事を
どんどん増やすことで、無料で軽減税率の線引きの明確化がなされることになります。

 

喜ばしいことに、更正の請求は5年に延長されましたし、更正の請求を否認する場合にはその理由を明確にすることが
必要ですから、どんどん活用して、完璧に準備ができないなどとのたまう財務大臣や財務省、そして政治的妥協を
繰り返す政治家の責任を追及すべきでしょう。

 

その他、税務調査では

少額不徴収という裏技

が使えることにも注目したいです。白黒はっきりさせなければならない更正の請求は別にして、通常の税務調査では、細かい仕事を
したくない調査官の妥協により、往々にして少額不徴収が期待できます。

 

取引量にもよりますが、10%と8%、たかが2%の世界と高をくくって今回は問題にしない、といった形で、いったん軽減税率
で申告しておけば、軽減税率の適用が容認される事態も増えると思います。

 

税理士などの専門家でも線引きができないわけですから、専門家よりも知識量が小さい調査官が軽減税率を正確に判断することは
まず無理です。

 

このような未来像を想像すると、国税のコストが膨大になり、「人員が足りない」などといった要望が
国税からなされると思います。

 

税率を10%に上げたはいいが、その上げた税収が徴税コストに転嫁されるとすれば、こんなに馬鹿らしいことはありません。

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール
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http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/1961/2087

 

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