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東京税経メルマガ



相続時精算課税制度の落とし穴!?(2018/04/24)


 

 

 

 

おはようございます!
東京税経センターの徐です。

 

井本が登山している間にワタクシは
バスケットボール。

 

昨年の5月下旬からスタートしたので、
そろそろ1年が経とうとしています。

 

だいぶ勘を取り戻してきたのですが、
問題はやはり体力。そして気力。

 

仕事の関係などで2週間ほど練習を休んで
しまうと、もうスタート地点に逆戻り。

一からやり直しになってしまいます。

 

そんな時、若いころなら体力もあるし、
そもそも気力でどうにかなったのに、

 

「もうオジサンだから仕方ないな・・・」

 

と自分で最初からできない理由を用意して、
体力の衰えはもちろん、この点に関しては
気力もかなり衰えているな、

と、情けない限りの現実です。。

 

 

 

 

さて、年を取り、体力が衰えて、多少(?)
スポーツができなくなっていようとも、

 

税理士としては年輪を重ねて日々成長して
いるとうところを見せなければなりません。

 

 

ということで、

今朝も少しお勉強をしましょう~。

 

 

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以前のメルマガでも書きましたが、

 

争族、すなわち相続争いを回避するためには、

【遺言書+遺留分放棄】

という手法を用いることが有効です。

 

 

バックナンバーはコチラ

↓↓↓

プロは性悪説で考える!?
http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/1952/2087

 

 

 

さて、

 

遺留分放棄は家庭裁判所への申立てが必要です。

言い換えると、許可を得るための理由が必要です。

 

 

申立てをすると、家裁から照会状が届きます。

 

・なんで放棄するの?
・無理やり放棄させられてない?
・もしかして誰かに脅されて…?
・誰かが勝手に手続きしてない?
・生前贈与はあったの?
・どうなの??
・こうなの??
・エトセトラ・・・?

 

 

で、

 

「はい、私は十分な【贈与】を受けました!」

「収入もあるし生活も安定してます!」

「相続争いしたくないから放棄したいの!」

 

と100点満点の回答をすれば許可されます。

 

 

 

ここで問題は、

十分な【贈与】を受けたかどうか、です。

 

 

 

親はお金持ち。なのに贈与も受けないままに
遺留分放棄の申立てがあれば、家庭裁判所は
まず不振に思うことでしょう。

なんのメリットもないのに遺留分を放棄する
なんて理解できません。

 

 

だから、

資産家の場合で、相続争いを放棄するためには、

 

生前贈与 → 遺留分放棄 → 遺言書作成

 

という3つのステップが必要なのですが、
そもそも遺留分を放棄させるためには、
それ相応の額の【贈与】が必要です。

 

 

親の財産は5億円。このうち1億円を次男に
贈与して遺留分放棄をしてもらいます。

 

税額は・・・4800万円!!!

た、高いよー・・・

 

 

 

通常の【贈与】では贈与税の負担が重く、
なかなか多額の贈与をすることができません。

 

そこで活用されるのが【相続時精算課税】
による【贈与】です。

 

 

2003年にスタートしたこの相続時精算課税制度。

贈与2500万円までは無税で、それを超える部分に
対しての税率は一律20%です。

 

だから、1億円贈与の場合の税額は、

(1億-2500万)×20%=1500万円

 

 

 

 

ヨシヨシ、これで解決です。

 

次男へ現金1億円を贈与し、1500万円の贈与税を
納税して、次男は手残り8500万円でホクホク。

 

次男は納得して遺留分を放棄します。

残りの財産は全て長男が相続する旨の遺言書を
作成し、将来の相続争い、つまり兄弟喧嘩は
無事に回避されました。

 

 

・・・・・と思い込んでいました。。

 

 

それから数年が経ち、親が亡くなります。

 

親の相続財産は4億円。

生前に贈与・遺言書・遺留分放棄の3点セット
でキッチリ対策済みだから相続争いはナシ。

 

さて、相続税。

 

4億円への相続税1億円は全財産を相続する
長男が全額負担してメデタシメデタシ!?

 

 

 

違います。

 

 

次男への【相続時精算課税の贈与】1億円を
忘れてはいけません。

 

次男への贈与額1億円と贈与税1500万円を
相続税に全て精算しなければなりません。

 

 

だから、相続税の課税対象となる金額は、
精算課税贈与1億円を加算して5億円。

 

すると、相続税の総額は1.5億円。

 

 

長男の負担する相続税額

→ 1.5億円 × 4/5 = 1.2億円

 

次男の負担する相続税額

→ 1.5億円 × 1/5 = 0.3億円

 

 

 

さてさて、

 

次男は過去に1億円を贈与してもらい、
1500万円の贈与税を支払って遺留分を
放棄しました。

 

で、相続時には何も相続していないにも
関わらず、相続税を追加で1500万円も
支払わなくてはなりません。
(贈与税1500万円は相続時に精算)

 

 

 

もし、次男が

 

「相続税1500万円なんて今更払えない!」

「贈与された1億なんてもう使っちゃった!」

 

という状態だったら・・・・

 

 

 

 

相続争いはないけど、相続税納付争いが
起こってしまうのです。。。

 

 

ここで、もし次男が相続税1500万円を支払う
ことができない場合はどうなるでしょうか?

 

 

相続税には【連帯納付義務】があります。

 

だから、税務署は次男から相続税を徴収できない
場合には容赦なく資金力のある長男へ1500万円
を請求してくることでしょう。

 

長男がこれを拒んでも無駄な抵抗です。
最悪の場合には税務署は情けのなの字もなく、
長男の財産を滞納処分します。

 

 

 

贈与・遺留分放棄・遺言

相続争いを回避するための最強の3点セットで
完全に解決したはずの兄弟喧嘩が、

全く別の形で勃発してしまうのです・・・

 

 

 

 

 

さあ如何でしょうか?

 

揉め事を避けようと選択した【相続時精算課税】
による生前贈与。

 

相続時精算課税による贈与は、年十年前の贈与
でも相続時に精算が必要です。

 

忘れてしまうことも多いですし、税理士が代わって
いる場合などにも要注意!

 

安易に相続時精算課税制度を勧める税理士も
多いので本当に注意してください。

 

この制度の全てが悪いとは言いません。
使い方によっては優れた効果を発揮します。

 

しかし、相続時精算課税によって贈与を行う
場合には、上記の例のような相続税納付の問題
を残す場合が非常に多いのです。

 

 

 

 

だから、【相続対策】をする際には要注意!

 

・争族対策
・相続税対策
・納税資金対策

 

ここでも3点セットが重要なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

来週もお楽しみに!!

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