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貸倒損失は国税有利の度が過ぎる(2018/03/22)


 

 

 

 

おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第百五十八回目。

 

テーマは、

「貸倒損失は国税有利の度が過ぎる」です。

 

実務上、税務判断で問題になる項目の一つに貸倒損失があります。

 

一般的な感覚から言えば、

債務者の財務状況が悪化して回収見込みが薄い場合、早期に経費処理をすべき

ということになりますが、税法上の要件は非常に厳しいです。

 

法人税で貸倒損失を経費にするには、原則として、

全額が回収できないことが客観的に明らかである

という要件を満たすことがあるとされており、回収可能性がわずかでもあれば、原則として
貸倒損失は計上できません。

 

この客観的に明らか、という要件については、更にハードルがあります。判例などを見ると、

原則として回収ができないことを納税者が立証すべきである

とされているのです。

 

ここまで厳格にされると、よほどのことがない限り貸倒損失は認められません。
実務では、

会社更生法などで債権が切り捨てられる場合
内容証明郵便を送って債務免除する場合

 

債権が法律的に消滅する、このような場合についてのみ、貸倒損失を計上しているのが正直なところです。

 

これに止まらず、貸倒損失については、

客観的に明らかになったその年度にしか経費とすることができない

という困った取扱いも設けられています。

 

例えば、10年前に回収不能が客観的に明らかになった債権については、
当期において債務免除をしても、当期の経費にはなりません。

10年前に経費にすべきものだからです。

 

しかし、客観的に明らか、という要件が厳しすぎるため、税理士としては貸倒損失を
先延ばしにする傾向があります。この場合、

先延ばししすぎて5年の時効を経過してしまうと、もう二度と経費にならない

こんなあり得ない事態が発生します。

 

言うまでもなく、国税は自分に有利なように法律を解釈します。となれば、

 

1 5年の時効が経過する前

「客観的に明らかでないので貸倒損失は経費になりません」と指導する

2 5年の時効が経過した後

「貸倒損失は経費になったはずですが、時効が経過してしまいました。残念ですね!」
と指導する

ことがほとんどです。

 

客観的に明らかかどうか、その判断は非常に困難ですので、国税はいいようにそれを使うことができるのです。

 

このような事情を踏まえれば、

国税から否認されることを覚悟してでも、貸倒損失を計上しなければならない

ことになります。

 

しかし、仮に否認されれば、

税に詳しくない裁判官は国税の味方をすることが多いですので勝ちづらい
クライアントから税理士賠償訴訟を提訴される可能性がある

こんな事情がありますから、貸倒損失を計上してもしなくても、税理士や納税者には大きなリスクがあります。

 

貸倒損失に関係する税務は、国税にとって非常に有利な内容になっていると思っています。

 

なお、貸倒損失については、

法律においては明確な判断基準が置かれておらず、国税に都合のいい通達で経費性を判断する

ことになっています。

 

このように、極めて国税有利ですから、最終的に勝つ方法は、

税務調査という密室でのゴリ押しとゴリ押しに負けた調査官の言質を裏付ける録音しかない

というのが正直なところです。

 

それではまた来週!!

 

追伸、

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