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東京税経メルマガ



一般社団法人という抜け穴(2017/09/14)


 

 

 

 

おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第百三十三回目。

 

テーマは、

「一般社団法人という抜け穴」です。

 

最近の税理士業界のホットな話題のひとつに、

一般社団法人を活用した相続税対策

があります。

 

一般社団法人は、世間的には公益活動を行うための法人のひとつとして
見られていますが、この法人は相続税対策を考える上で非常に都合がいい
組織なのです。

 

一般社団法人の特色として、

株式等の「持分」がないこと

が挙げられます。

 

原則として、法人には相続税はかかりません。このため、相続税対策を考える上で法人に
相続財産を買い取らせることは非常に有効と言われています。

 

ただし、ネックになるのは法人に対する持分について、相続税がかかることです。例えば、
株式会社を経営し、100%の持分を持っていた場合、その会社に相続税の対策として1億円
の土地を移しても、その1億円の土地の価値については、理論上持分に反映されることになります。

 

結果として、株式会社など、持分のある法人に相続財産を移しても、あまり相続対策には
ならないのです。

 

しかし、一般社団法人は出資のような持分がありません。このため、

一度法人に財産を買い取らせれば、永久に相続税の負担から開放される

ことになるのです。

 

さらに、納税者にとってこの一般社団法人が相続税対策に都合がいいのは、公益法人とは異なり、

原則として登記だけで設立が可能

という点です。加えて、その設立コストも、株式会社ほどかかりません。

 

すなわち、簡単かつ低コストで法人も作れるわけで、

今後は一般社団法人が相続税対策の主流になる

と考えられています。

 

このため、一般社団法人に財産を買い取らせる形での相続税対策が広く宣伝されているわけですが、
永久に相続税の負担から開放されるメリットに比して、

国税の対策が非常に甘い

という印象があります。

 

本来、安易な節税が可能なものについては、それを防止するための適正な法律を作るべきなのですが、

節税できる金額(永久に相続税の負担から解放される)に比して、既存の節税防止措置が非常に甘く、
このままでは安易に相続税の負担が逃れられる

と考えられます。

 

ところで、一般社団法人を活用して相続税を節税する、というような安易な節税スキームを見ると、
武富士事件を思い出さずにはいられません。

 

武富士事件においては、国外に住所を移せば贈与税がかからない、という抜け穴がある法律を利用した
納税者に対し、国税が難癖を付けて税金を課税しました。

 

最終的には、法律では禁止されていないから節税しても問題がないとされたのですが、
武富士事件が起きる前から、

このような間抜けな贈与税の法律を何とかしなければ大変なことになると多くの
識者が指摘していた

のです。にもかかわらず、法改正が実現しなかったために1千億円単位の節税が可能になりました。
こんな間抜けな事態を見過ごしておいて、難癖をつける国税もひどいですが、

法律の抜け道を許しているという点において、一般社団法人と大きな類似性がある

と考えています。

 

このような間抜けな事態が生じるのは、法律改正には非常に大きなハードルがあるからです。

 

結果として、国税としては敗訴覚悟で大きな節税をしている納税者を槍玉に、裁判沙汰にして注目を
集めて改正を実現するというのが王道的なやり方です。

 

このため、近いうちにこの一般社団法人を使った相続税対策についても、強硬的な処分がなされる可能性が
大きいと個人的には考えていますが、

槍玉となる納税者にとっては迷惑千万な話

ですから、国税は税務調査と同レベルの労力をかけて、手間がかかる法改正を実現させてほしいところです。

 

 

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール
は以下のサイトからどうぞ!!

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http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/1358/2087

 


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