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東京税経メルマガ



武士の暮らし(第3回)(2017/09/08)


 

 

 

 

おはようございます!
東京税経センター顧問の坂入です。

毎朝のメルマガは、硬い税務や経営の話だけを読み続
けると肩が凝ってきます。

週末の朝は、税務の話ではなく、わたくし個人の勝手な
趣味となっています「チャンバラ小説・時代劇小説」から・・・。
興味が無い皆さんにも、「こんな見方もあるのだなー」
と・・・・・斜めに読み流していただければ幸いです。

 

 

<武士の暮らしと商人>3回

 

「蔵米(くらまい)」と「札差(ふださし)」

 

江戸時代の武士経済の基本が、「貨幣ではなく米」だった。徳川幕府の武士

中心の体制における農本主義経済は、先週述べましたように、江戸の武士

(徳川将軍家の家臣)は、先ず、俸禄(給与)としての「米」の現物支給を受け

て、これを換金することから始まります。

 

手続の煩雑さと、大量の荷となる「米」の受領という面倒な作業を代行したの

が、「札差(ふださし)」と呼ばれた商人でした。

 

「札」とは「支給手形」のことで、この「支給手形」を旗本や御家人から預かって

書替奉行に届け出て、裏印を貰ったうえで、荷車と人足を用意して、御蔵奉行

に提出(奉行の執務所に木の棒に挟んだ「札(手形)」を刺しておく)して米を受

領し、市中の米問屋に売却して現金化するまでの全ての作業を僅かな手数料

(幕府によって定められていました)で請け負ったのです。

 

この「札差」の代行手数料は、米百俵につき金三分という格安なものでした。

受け取り手続の為の事務手続き、荷車代、人足代、売却手続き代などの全て

の経費をこの金三分で賄えという制度設定のようです。当然にこれでは商人に

「利」は生じませんでした。

 

「蔵米」の受領と売却だけを任せるだけなら「札旦那」である直臣の武家達に

とっても「札差」は重宝する存在でした。しかし、「札差」は慈善事業ではありま

せん、必要経費だけで消えてしまう安い手数料などは当てにせず、「札旦那」

としての武士たちを建前上持ち上げておいて、一方では、将来の「支給手形」

を担保として、将来の受給を前払いするという理由での、実質「金貸し」をする

ことで相当の金利を得るようになります。

 

「切り米取り」は年3回、「扶持方」の御家人などは毎月ごとに「支給手形」を振

り出してもらうのが本来の姿ですが、「手形」を札差たちは先行して受け付けて

「札旦那」の旗本や御家人が幕府から将来支給される「蔵米」を担保に現金を

融通(金貸しではなく前払いだと言いました)したのです。

 

万一融通した前払い金(貸付金)が期限までに弁済されない場合は、当然に後

日、手形に記載された量の米は札差のものになり、取りっぱぐれのない、実に

手堅い金融業となっていました。

 

ここに・・・<札差=金貸し>・・・という図式が成立したのです。

・・・今週は、ちょっと短くなりましたが、ここまでにします・・・

 

 


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