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東京税経メルマガ



計算根拠は残さない(2017/06/29)


おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第百二十二回目。

 

テーマは、

「計算根拠は残さない」です。

 

税務調査では、過大役員退職金が往々にして問題になります。

過大役員退職金とは、役員退職金のうち、適正額を超える部分をいい、
この過大役員退職金と判断されると、その部分については法人税の経費には
なりません。

 

こういうわけで、役員退職金の適正額について、いろいろと対策が書かれていますが、
個人的に思っている対策の一つに、

定款や議事録には、役員退職金の適正額について計算根拠を定めるべきではない

と考えています。

 

この理由は、このような根拠を定款や議事録に残すと、

1 税務署の都合がいい根拠については、有効なものと国税から判断されて
不利になる

2 税務署に都合が悪い根拠については、有効なものとは言えないと国税から
判断され、むしろでっち上げた資料、とあらぬ疑いをかけられるリスクがある

からです。

 

私の意見とは反対に、巷では議事録に計算根拠などをしっかり書かないと過大役員退職金の
リスクがアップする、とされています。

 

このように言われる理由は定かではありませんが、おそらく税務調査の際、

「議事録もないのに、役員に巨額の退職金を支給するのはおかしいよね」

と国税から偉そうに指導されてきたからでしょう。

 

このような嫌味たっぷりの指導が現在もあるかは別にして、私の税務調査の経験を申しますと、

議事録がない会社を不自然と思ったことは一度もない

のです。

 

このように考える理由は、過大役員退職金かどうかは、

退職した役員の実態に照らして判断するから

です。

 

例えば、売上が10億円の会社が、議事録で

役員退職金の適正額は100億円と計算されるため、100億円支給することに
株主全員が同意した

と記載したとしても、100億円が役員退職金の適正額には原則なりません。
売上の10倍もの退職金を支給することに対して、おかしいと思わない調査官は
いません。

このような場合には、議事録に関係なく、金額が高すぎると調査官は指摘するはずです。

 

その反面、会社に相当の貢献をした役員に対し、

退職金を100万円支給すると議事録で記載した後、100万円では貢献に照らして
低すぎるため1000万円支給した

こんなケースについては、退職する役員の功績に関係なく、900万円は過大役員退職金と
判断されることになります。

 

国税は、「100万円しか支給しないことに合意している」ことを盾に、敢えて過大な役員
退職金を支払った、こんな指導をするからです。

 

すなわち、国税に有利な場合(退職金を否認しやすい場合)には、議事録などをどんどん活用し、
不利な場合(退職金を否認しづらい場合)には、議事録などは見ずに、実態で判断する。
こんな整合性のない税務調査が行われるのです。

 

こういうわけで、議事録などに金額をうたわない方がいい、と思うわけですが、会計事務所の実務は、

役員退職金を支給する場合には、議事録を作る

ことが義務付けられています。

 

しかし、議事録を作る、といっても、事務所が用意している

議事録のファーマットに会社名や退職する役員の氏名を入れてプリントアウトするだけ

の場合がほとんどです。そうなると、クライアントの実情をきちんと確認して作られるものでは
ありませんから、事実関係が相違するなど、非常に穴が大きい議事録が出来上がる可能性があります。

 

税務当局は会計事務所が安易に議事録を作っていることを重々自覚しながら、自分に有利な情報が
書かれてあれば、「会社法上有効な議事録である」と何食わぬ顔して課税の根拠とすることが通例です。

 

議事録を作るのであれば、事実関係に誤りがないか、きちんと内容を確認する必要があるのです。

 

それではまた来週!!

 

追伸、

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