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東京税経メルマガ



粉飾決算と税務調査(2017/04/20)


おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第百十四回目。

 

テーマは、

「粉飾決算と税務調査」です。

 

税務調査を実施していると、棚卸資産を水増しするなどして
利益を大きくする、いわゆる

粉飾決算

を行っている会社を担当することがあります。

 

税務調査は、利益を小さくする間違い、すなわち逆粉飾を見つけるために
行われますので、粉飾決算をしている会社であれば、それだけで調査官の
モチベーションは大きく下がります。

 

このような事情がありますので、

粉飾決算をしている会社であれば、税務調査はあまり怖くない

と勘違いする方も多いところですが、粉飾決算をしている会社に対しては、
粉飾決算はなかったものとしてその他のミスを探す、という税務調査が
行われることが通例ですから、あまり意味はありません。

 

このような税務調査が行われるのは、法律上、

粉飾決算を行う会社に対しては、粉飾決算を修正する経理処理を会社が
自主的に行わない限り、その内容を国税は修正する必要がない

とされているからです。

 

具体的に申し上げると、粉飾決算により在庫を水増しして、利益を1,000万円
過大に申告していた場合には、以下の処理が必要になります。

1 1,000万円は実体のない在庫であるため、決算で在庫の損失を立てる
2 在庫の損失は、帳簿上の処理であり、税金の計算上は経費にならないため、
確定申告においてその損失を否認して計算する
3 1と2の処理と同時に、過去の粉飾について利益を水増ししたため、
税金を過大に納めていることから、その過大に納めた税金を返すよう請求する
4 国税が3の請求と、1と2の処理を確認して判断する

 

ここまでやって、国税は初めて利益を過大に申告していたために、税金を返す処理を
行うことになるとされています。

 

このため、粉飾決算の場合には、その処理を会社が自主的に修正していない以上は、
税務調査で国税が是正する必要がないとして、

税務署にとって都合のいい間違いについてのみ、否認する

という酷な処分が法律上も認められています。

 

しかも、粉飾決算により多く納めすぎた税金は、先の修正を行ったとしても、すぐには
返ってきません。

 

このような税金は、将来の法人税から数年かけて控除するとされているのです。このため、

資金繰りを考えて粉飾決算を解消して還付を受ける

などという意図的な申告はできません。

 

修正してもすぐには返ってきませんから、粉飾決算は税務調査対策で有用ではなく、
むしろ非常に大きなリスクがあるのです。

 

しかし、税理士はこのリスクについて、理解が乏しいという印象があります。
この理由は、粉飾決算を解消する、という事例が少ないため経験が乏しいことはもちろん

税務調査を乗り切りきれれば問題はない

と考える傾向が税理士にはあるからです。

 

粉飾決算は無視する、という調査官の建前があるにせよ、粉飾決算をするような会社であれば、
そもそも税金が取れる間違いは大きくはありません。

 

結果として、粉飾決算は関係ないとされているものの、その実厳しい税務調査が行われる
わけではありません。

 

私の経験を申しますと、

粉飾決算をしている会社の税務調査は早く切り上げて、他の会社を調査したい

と思っており、これは多くの調査官の本音です。

 

結果として、粉飾決算になるのであれば、税務調査上問題が少ないから
むしろリスクがない、と勘違いする税理士は非常に多いという印象があります。

 

しかし、粉飾決算はいつか解消する必要があります。

その解消の際、往々にして国税とトラブルになりますから、解消を見据えた
注意が必要になるのです。

 

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール
は以下のサイトからどうぞ!!

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http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/1063/2087

 

 


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