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東京税経メルマガ



書面添付はやはり意味がない( 2017/03/09)


おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第百十回目。

 

テーマは、

「書面添付はやはり意味がない」です。

 

税理士のホームページを見ると、

書面添付制度を活用して税務調査が省略された

という報告が多数見られます。書面添付制度とは、

 

1 税理士が申告内容をきちんと確認したことを示す書類を添付する
2 1の書類が添付された申告書について、国税が税務調査前に
税理士に意見聴取をする
3 2の意見聴取で問題なければ、税務調査が省略される

こんな制度で、いわば

税理士が問題ないことのお墨付きをしたため、
国税が税理士を信頼して調査を減らす

といった効果が期待されています。このため、税理士は、

顧客に書面添付制度を行うため、税務調査を減らす
効果があります

と宣伝しています。

 

実際のところ、国税も税務調査件数が減少していることもあって、

税理士を信頼して広く書面添付制度を活用し、本当に調査すべき会社を
重点に調査する

という方向性を示しています。

 

しかし、それでもなお、私は書面添付制度の存在意義について、非常に
否定的な見解を持っています。

 

書面添付制度が税務調査の省略につながる、という根拠について調べてみると、

税理士の立場をより尊重し、税務執行の一層の円滑化等を図るために
従来の制度が拡充されたもの

と記されています。

 

税理士は税理士法において、申告納税制度を守るための高潔な存在と位置づけられて
いますから、その立場を信頼して税務調査に伴うコストを削減するため、税理士が問題ない
とした判断を尊重する、というのがその建前なのでしょう。

 

この建前について申し上げたいことは、

調査官が税理士の判断を尊重することは、調査官としては失格の烙印を押されることになる

ということです。

 

申告納税制度とは、納税者が間違いなく正直に納めるべき税金を国税に申し出る、ということを
意味します。

 

正直に納税者は税額を申し出ている以上は、それを信頼すればいい話で、税務調査は建前としては
不要なはずです。もちろんチェックをかけなければ信用ができないからこそ、税務調査は実施される
のですが、そうなると

税理士が作成した申告書を信頼することなく、
調査官がきちんと申告内容を確認しなければ意味がない

という結論にしかなりません。

 

現職時代、上司であった統括官にひどく怒られていたことですが、納税者や税理士、そして反面調査
先である取引先の話を信頼していた私に対し、

いうことを信頼することなく、もっと疑問をもって裏付けを確認しなければ意味がない

ときつく指導されていました。

 

確かに、聴き取り内容は一つの証拠ではあるものの、自分の目で内容を確認しなければ真実は明らかには
なりません。税務調査は真実を追求して課税することが仕事ですから、このような厳しい指導を受けていた
のです。

 

書面添付制度の話に戻りますが、市販されているマニュアルを見ていただくと、添付される書面に書くべき
事項として、

きちんと確認しているという趣旨の定型文

が羅列されていることがほとんどです。

 

結果、ほとんどの税理士はこの定型文をそのまま書いて税務署に提出することがほとんどですが、
税務調査の問題点は会社によって異なりますので、このような定型文を見ても、本当に確認できている
のか分かりません。

 

本当に税理士が「きちんと確認したか」どうかは会社の資料を確認したり、税理士本人はもちろん
そのスタッフや関係者に聴き取りをしたりしなければ判断できないのが正直なところです。

 

となれば、本当に間違いないかどうかは、実際の税務調査と同様の調査が必要になるわけで、
このような調査がなされないのに、国税が問題ないと判断して税務調査を省略することもある、
というのは税務調査の趣旨からして矛盾しています。

 

実際のところ、調査官は税理士を基本的に信頼していませんし、むしろ馬鹿にしています。
なぜなら、

税理士が関与していても、税務調査でミスが発見される
税理士は税務調査の交渉能力が乏しいことが多い

からです。このため、そもそも税理士に対する信頼が前提となる、書面添付制度はその前提から
成立しないわけで、事実国税の現場の世界では、

書面添付制度があっても、何らかの理由をつけて税理士を信頼せず、
税務調査が必要であるとして税務調査を実施する

ことがほとんどなのです。

 

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール
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http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/1000/2087

 


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