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東京税経メルマガ



事業承継税制はすでに破たんしている(2016/11/10)


おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第九十四回目。

 

テーマは、

「事業承継税制はすでに破たんしている 」です。

 

中小企業経営者にとって悩みの種となるのが、自分が経営する
会社の株式、いわゆる、自社株の問題です。

 

業績好調企業であればあるほど、自社株の評価額は膨大になり、結果として

後継者に事業承継する際、相続税などの大きな負担が生じる

ことになります。

 

このような税負担は、中小企業の事業承継に悪影響を及ぼし、引いては

雇用の安定にも悪影響を及ぼす

ことになります。この、雇用の安定という問題の解決を込めて、現在特例的に
設けられているのが、

自社株に伴う相続税や贈与税の負担を猶予する、事業承継税制

という制度です。

 

この事業承継税制ですが、利用を後押ししたい国の意向とは異なり、現在のところは

ほとんど使われていない

と言われています。この点、かなり国も要件を緩和してきましたが、

事業承継税制はリスクが大きすぎるため、経営者も税理士も利用をためらう

傾向があります。

 

事業承継税制を活用すると、

基本的には事業を継続し続ける必要があり、辞めることが難しい

という問題が生じます。こうなると、将来に起こり得る問題に対し、
会社は膨大なリスクを抱えてしまうという問題があるのです。

 

その他、この制度は税収を減らしたくない財務省の意向が強いため、

制度が極めて複雑怪奇

です。このため、適用を誤るリスクが非常に大きいわけで、税理士としても、適用前は
相当に神経質になります。

 

こういう事情がありますので、国がいくら利用を推進したいとは言っても、

事業承継税制はこれ以外に自社株の税金を納める方策がない

といった限られた局面で使われることが通例となっています。

 

利用せざるを得ない納税者もいるわけで、国税としても分かりやすい指導に努めて
いただきたいところですが、

事業承継税制に関しては、法律を知らない税務職員も知らぬうちに
多くのミスを犯している

という非常に怖い事態が起こっています。

 

私の経験談を申しますと、事業承継税制を受けている会社について、
利子税の計算を相違しているため、訂正をしてほしいという依頼を
税務署から受けたことがありました。

 

計算を間違えて大変なことになる、と恐る恐る内容を確認すると、税務署は

利子税の対象になる税目を、贈与税とするべきところ、相続税として誤って
処理していた

という基礎的で、かつ緊張感のない誤指導を行っていたのです。ふざけたことに、
あってはないミスをしておきながら、

単なるケアレスミスですから

などと、非常に甘いことを言いました。数千万円の税金が変わるのに、ケアレスミスと
言える神経は、国税が一にも二にもあまい仕事をしているからです。

 

このような、あってはならないミスの背景について問いただしましたが、

① 複雑な制度であるにもかかわらず、マニュアルがない
② 利子税の計算は職員が個人的に作ったエクセルで計算している

という、あり得ない実務を行っていたのです。

 

事業承継税制を適用できるか否かで税負担が大きく変わるとともに、
適用を失敗すれば、

賠償請求を受けて、税理士を廃業せざるを得ないリスクが残る

わけですが、国税の意識は極めて低く、責任を果たそうとしていないと
言わざるを得ません。

 

事業承継税制はほとんど適用されていませんので、国税は甘く考えている
のでしょう。

 

国税のこのようないい加減な対応を見れば、

中小企業の事業承継をサポートする、という事業承継税制は
そもそも破たんしている

ことが理解できます。

 

こんなバカげた制度に頼ることのないよう、早いうちから自社株対策が
必要と言えます。

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール
は以下のサイトからどうぞ!!

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http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/833/2087

 


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