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東京税経メルマガ



寄附金と利益調整(2016/10/13)


おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第九十回目。

 

テーマは、

「寄附金と利益調整」です。

 

税務調査でよく問題になる話ですが、関係会社の利益調整について、調査官は寄附金課税を行って
是正しようとします。

 

寄附金課税とは、見返りのない支出につき、その一部又は全部を経費として認めない課税を言います。
関係会社の利益調整は、

成果物の実態に乏しい経費を他の会社に支払う

などすることで行われますので、

実態のない以上、見返りもないはずだから、寄附金に該当する

として調査官は否認しようとするわけです。

 

あからさまに経費性がないとなれば、寄附金課税をされても反論のしようがありません。
しかし、寄附金課税では、

低廉譲渡と言われる、時価未満で行う取引

についてよく問題になります。

 

法人税の世界では、時価未満で取引が行われると、利益調整が簡単にできてしまうということで、

時価と対価の差額のうち、実質的に寄附金と認められるものは、寄附金の額に含まれる

としています。

 

ここから分かるとおり、低廉譲渡のケースは純然たる寄附金とは異なり、

全く見返りのない支出ではないものの、寄附金と同視できるような時価未満の
取引であれば、経費として認めない

という取扱いがなされることになるわけです。

 

関係会社間で資産を売却することは多くありますが、税務調査においては、
その売却金額が安すぎるとして、低廉譲渡に該当し、寄附金課税をすることが
非常に多くあります。

 

ただし、先の要件を見ていただくと分かるとおり、純然なる寄附金とは異なり、
低廉譲渡の場合には、

① 時価と対価に差額があること
② その差額について実質的に見返りのない支出と認められること

という2つの要件が必要となります。

 

このため、関係会社に安く資産を売って利益調整をした、と一言で言っても、
低廉譲渡の場合には上記2つの要件を満たす必要があり、課税する上でかなりハードルが高い
訳です。

 

しかし、調査官はこのあたりの事情について極めていい加減な処理を行っているのが現状です。

 

①の要件について。問題になるのは時価ですが、

時価がいくらになるか、基本的に誰にもわからない

ものです。

 

この点、先般公開された裁判例において、

関係会社で取引を行うために設けていた暫定的な取引価格が時価である

として国税が課税した事例がありました。

 

この判決では、国税の認定した時価は時価ではないとして、全面的に納税者勝訴としていますが、
このように、

何か指標となる価格を安易に時価とする

というのが税務調査においては往々として見られるわけです。

 

次に、②の要件についてですが、子会社が親会社に対してコンサルティングフィーを支払うなど
して利益調整を行った場合、そのコンサルティングフィーに実態がないから寄附金に該当する、
と指導するにはかなり高いハードルがあります。

 

実態がない、ということは納税者の処理を全面的に否定することになるわけで、となれば当然に
納税者は強く反発しますし、調査官としても、実態がないかどうか、確認するのは非常に大変だからです。

 

このような反発を受けないよう、取引としての実態有無よりも、利益調整をするとはけしからん、
といったロジックで、納税者の反省を促して否認をしようとするのが調査官なのです。

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

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