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東京税経メルマガ



ストレス発散となる印紙税調査(2016/08/25)


おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第八十三回目。

 

テーマは、

「ストレス発散となる印紙税調査」です。

 

近年、多額の追徴税額が発生したとして、大きく報道されているのは

印紙税の税務調査

に関してです。金額はもちろんですが、誰もが知る大企業に対して多額の追徴課税がなされています。
一例を挙げると、

三井住友銀行
ダイエー

こんな、コンプライアンスが高いと言われる企業も印紙税を追徴されている
わけで、税金の種類としてはレアですが、

印紙税は非常に怖い税金

と言われます。

 

印紙税の税務調査で問題になるのは、

契約書に該当するわけがないと考えられる文書

に対し、印紙税の対象となりうる、という点です。契約書なんかには、
印紙を貼らないと、と誰もが思いますが、

見積書や申込書

にも印紙税がかかるケースが実は数多くあります。

 

私の経験を申しますと、以下のようなホテル業を営む法人に対し、
印紙税を課税した経験があります。

1 申込を受け付ける際、受付で複写伝票を発行する
2 複写伝票の一部を、お客さんに返す
3 お客さんに返す文書には、「申し込みを承りました」と記載されている

 

この、お客さんに返す文書に、印紙税を課税したのです。

 

印紙税の世界における契約書とは、皆様がお考えになる契約書に限定されず、
広く「意思の合致を示す文書」をいうこととされています。先の例でいえば、

申し込み(お客さんの宿泊したいという意思)と、
承りました(ホテルの宿泊サービスを提供するという意思)に、
合致が見られる

ことになりますので、契約書というタイトルはないものの、印紙税の世界
では契約書として取り扱われるのです。

 

宿泊というサービスは請負に該当しますので、工事の請負契約書と同じように、
先の複写伝票には印紙税が課税されたのです。

 

更に、印紙税調査では、法人税などの税務調査では原則許されない、

悪名高い推計課税が許される

という怖い仕組みになっています。

 

推計課税とは、

文字通り大体このくらいの税金を払うべきだよねとして税額を
推計して課税する

という強硬的な課税で、

飲食店の仕入れ先からの仕入金額から売上を
逆算して課税する

といったやり方で、大体の税額を算定し、課税する仕組みを言います。
こんな感じで税金を取られるとたまったものではありませんから、
法人税などでは推計課税がなされることはほとんどありません。

 

しかし、印紙税の税務調査は推計課税が原則です。

一枚一枚印紙税が課税されていない文書を数えて課税するとすれば、
相当の手間がかかること

領収書などは、調査先ではなく調査先の顧客の手元にあるため、数え
ようがないこと

こんな印紙税の性格を踏まえて、大体このくらい印紙税が漏れているね、
ということで税金を追徴します。

 

困ったことに、印紙税の法律は、非常にシンプルに書かれています。このため、
千差万別の文書が印紙税の対象となるか、慣れなければ判断が非常に難しいですし、
慣れたとしても根拠が希薄ですから、

国税の指導に対する反論がなかなかできない

という納税者に不利な結果になります。

 

更に問題なのは、

印紙税調査には税理士のサポートを得ることができない

という点です。これは、税理士が所管する法律から、印紙税が除かれているからです。

 

結果、印紙税調査は税理士の立会いなく、皆様だけで対応しなければなりません。
こういうわけで、国税の独壇場ともいえるのが、印紙税調査なのです。

 

このような事情がありますので、現職時代には、

印紙税調査は格好のストレス発散である

という風潮がありました。

 

誰もが知る大企業の経理担当者が、思いもよらない文書が印紙税の課税対象となり、
推計課税でとんでもない税額がかかると指導されて青ざめる

その時の表情が溜まらない、といったドSな調査官さえいたほどです。

 

こういうわけで、印紙税調査にも早いうちから対策が必要、と指導しています。
しかし、印紙税の負担はそれほど大きくありませんから、中小企業にとっては
本腰を入れることが難しいでしょう。

 

一つ簡単な対策としておすすめしているのは、

大量に作る文書のうち、お客さんに交付するものについてのみ見直す

というものです。

 

印紙税調査は、たくさんの税金を取るために、会社で大量に作っている文書を
重点的にチェックします。言い換えれば、作っても枚数が少ないものは、国税は
ほとんど見ません。

 

加えて、契約書というタイトルがあるものも、あまり見ません。なぜなら、こういう
文書は、印紙がかかるという頭があるので、あまりミスがないからです。

調査官が見るのは、契約書になるわけないと考える文書、すなわち

相手(お客さん)との意思の合致を示す文書

ですから、お客さんに渡す書類をチェックするだけで、相当の効果があります。

こういう文書に印紙がかかるか、あらかじめ税理士や税務署にチェック
してもらいましょう。

 

それではまた来週!!

 

追伸、

わたくし松嶋洋の詳しいプロフィール
は以下のサイトからどうぞ!!

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http://nnp.y-ml.com/cs/Daily/716/2087

 


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