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東京税経メルマガ



不確定概念は有利に解釈できるが...(2016/06/30)


 

おはようございます!
税理士の松嶋と申します。

 

本メルマガは、皆様が怖い怖い
とおっしゃる税務調査に対し、
勇気をもって戦えるノウハウを
解説しております。

 

私のパートは【毎週木曜日】です。

税務調査について分かりやすく
解説していきます。

 

 

 

それでは、第七十四回目。

 

テーマは、

「不確定概念は有利に解釈できるが...」です。

 

数ある法律の中で、税法は最も難しい法律と言われます。
税法がなぜ難しいかと言えば、

不確定概念

というものがあるからです。

 

税法の用語では、

不相当に高額
社会通念上

といった用語が出てきます。不相当に高額と言われても、
具体的にはよく分かりません。

 

このような、意味内容がわからない用語を不確定概念といいます。

 

不確定ですので、線引きが難しいのですが、税金を取りたい税務署と
納税者を守る税理士は、その意味を別に解釈します。

 

例えば、先の「不相当に高額」という用語については、

不相当に高額な役員給与は経費にならない

みたいな書き方がなされています。

 

税金を取る税務署は、「不相当に高額」となる金額を広く判断する
でしょうし、税理士は、「不相当に高額」となる金額を狭く解釈する
でしょう。

 

こういうわけで、税務署と意見が異なるのが不確定概念であり、税務調査対策を
考える場合、不確定概念は悩みのタネとなります。

 

ところで、不確定概念のひとつとして、「遅滞なく」という用語があります。

文字通り、すぐ、という意味ですが、ある著名なOB税理士は

遅滞なく、ということは期限が決まっているわけではないので、
皆さんが思う遅滞ないタイミングであれば、それを税務署が問題視することはできない

と言っていました。

 

すなわち、

具体的でないものは、自分の都合のいいように解釈しても、税務署は
基本問題にできない

ということなのです。

 

国税にいた人間からすれば、このOB税理士の解説はよくわかります。

 

国税はお金を扱うのに、その実細かい職場ではなく、むしろ大雑把に仕事をする
職場です。となれば、少々遅れても、「遅滞なく」とは言わないのです。

 

加えて、不確定概念を基に税務調査で否認する場合、内容はあいまいですから、
大きなトラブルに発展します。

 

このようなトラブルは望ましいものではありませんので、税務調査においては

納税者がぐうの音もでない明らかな間違いを是正すること

に調査官は注力しています。

 

このため、原則としては不確定概念を自分の有利に解釈しても、大きな問題に
なることはありません

 

しかし、このような不確定概念に基づいて、調査官が課税処分を行うことは
可能であることは押さえておく必要があります。

 

事実、今日ほど税法がしっかりしていなかった昭和の時代の裁判例を見ますと
「不相当に高額」という基準に基づいて、納税者が敗訴しているケースが
多数あります。

 

つい先日も、役員に支給した退職金が、「不相当に高額」という理由で税務署から
否認された事例がありました。退職金が「不相当に高額」かどうかは、同業他社の
支給金額と比較するなどして判断します。

 

この事案について、国税が「不相当に高額」として退職金の水準を比較した会社は、
たったの一社だけでした。たった一社と比べ「不相当に高額」などという、ありえない
実務が行われているのです。

 

それでも、裁判では国税が勝っています。

 

この点について私がよく言っていることは、

不確定概念が絡むと、おいそれと税務署は否認できないが、裁判になると負ける

ということです。

 

裁判所は国税と納税者のどちらかを勝たせる必要があり、玉虫色の解決が
できません。

 

「不相当に高額」であるかどうか、これには同業他社の報酬などの基準が必要となりますが、
このような基準は一般の納税者ではなかなか提示できません。

一方で、税務署は全国の会社が申告していますので、データを取ろうと思えば
簡単に取れます。

 

となると、自ずと基準を提示できる税務署に軍配が上がることになるのです。

 

以上をまとめると、不確定概念が問題になる税務調査では、

降時も考慮する

必要があります。

 

裁判の勝率は低いですが、税務調査では基準があいまいということで。
否認するにしても

国税が金額を勉強することが多い

のです。

 

 

それではまた来週!!

 

追伸、

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